新NISAのタイミングで始めたよ!
みんな買ってるオルカンなら安心だよね
複利で増えるの楽しみ〜!
あれ!? 評価損益がマイナスになってるみたい
オルカンって増えていくんじゃないの?
何万円もマイナスになっちゃった
どうして……
よくあるよ!
慌てちゃうのはNISAの確認不足が原因かも?
内容チェックは必要だけど基本放置でガチホだよ
2024年夏までのオルカン
オルカン減ったよ!
2024年初からNISAは新NISAに切り替わりましたね。そのタイミングでNISAデビューした方も多いでしょう。ようこそNISA! 複利っていい子で可愛いですよね〜。
可愛くないよ、減ったんだよ!!!
ですよね、今年に入って株価落ちましたもんね。私も減ったよ〜。でも特に慌てていません。
待ってたら増えるんだよ!
思い出してください。NISAは基本、長期ホールドで増やす目標のしくみだということを!
たとえば2024年8月時点で考えてみると、2024年初からスタートした人は0年8ヶ月経過、2021年3月からスタートした人は3年5ヶ月(41ヶ月)経過。期間の長さが約5倍違いますね。
この2021年3月スタートって私のことなんですけど、現在(2024/8/25)の評価損益状況がこちらです。
- 旧NISA/旧つみたてNISA →2023年末まで注文分
- NISA(成)、NISA(つ) →2024年初から注文分
保有中全体が+25.40%で順調に増えてます。
次に注目してほしいのがNISA(成)、NISA(つ)。プラスではありますけど一桁台で伸びが小さいですね。2024年から始めた皆さんと同じく、ここは一旦ボコボコにマイナスになりました。その後ちょっと持ち直してきてる途上です。
じゃ全体+25%になるのは何でかというと、2021〜2023年に積み立てていた分が+46.72%と大きく伸ばしているからです。長く持ってる分の伸びが最近注文分の停滞をしっかりカバーしてくれてるんですよね。多分同じくらいの歴の人は同様に過去分でカバーされてると思います。つまりよほどのことがない限り、待ってたら増えるんです。
ではどうしてあんなに騒ぎになったのでしょうか。
投資信託がめちゃくちゃ減った!? 慌てる要因
短期すぎるよ! 長く待ってね
みなさんも、
「国のおすすめ新NISAをせっかく始めたのに騙されて損切り」
みたいなSNSポストやトレンドワードを何度も見かけたんじゃないでしょうか?
でも積み立てインデックス投資3年生の私はこう思いました。
「そんな数ヶ月ぽっちで損切り判断とか、個別株短期みたいな感覚じゃん!?」
と。
15年なり20年寝かせて長い時間を味方につけ複利で増やすのがNISAに向いた使い方で、毎日株価とにらめっこして売ったり買ったりするのには向いていません。
なのに、お正月に買ったものが6月7月に目減りしたからもう損切りして売るなんてもったいない。
値下がりした時は逆に買い時です!
『ドル・コスト平均法』とは、常に値動きする商品を毎回1口など口数で買うのではなく「毎回定額ずつ」という買い方をすることによって、高い時は少ない量を、安い時は多めに買い増して価格変動リスクを抑制していくやり方です。NISAつみたて投資枠(旧つみたてNISA)はまさにこの手法がぴったりの制度になっています。
こうして月々決まった額ずつ積み立てていき、毎年複利がきいてたとえば20年後には安定したリターンを出せるでしょう、というのが積み立て投資です。
価格の分散と時間的分散を利かせることを計画していたはずなのに、半年で泣くのは早いよね!? っていうことです。
たくさん一括投資したら値動きも大きいよ!
今回、株価下落に連動してものすごい含み損を出したという話が飛び交いましたが、ちょっと考えてみると、すぐにたくさん含み損が出るのは元本が大きいからでは? と気付けると思います。
年明けスタートで元本が大きいというのは、毎月の積立額が大きいのかな? と思いそうですが、つみたて投資枠は年120万円上限なので、毎月定額を組むなら月10万円。6か月目に60万円なのでそんなに振れ幅は出ないはず……と思っていたらこんなネット記事(トレンドワードだったかも)を見ました。
「退職金が溶け続ける」
そもそも積み立てじゃなく一括投資をした人が主にびっくりしてるのかも! とそれで分かりました。
旧NISAでは、つみたてNISAと積み立て以外の一般NISAを併用できませんでした。
でも2024年からの新NISAは積み立て投資枠(旧つみたてNISA)と成長投資枠(旧一般NISA)を併用できます。
また旧つみたては年間投資枠の上限40万円だったのが新NISAでは120万円に。旧一般は同じく120万円から240万円に上限が伸びました。
新NISAからNISAを始めてこの2024年中盤に大きな含み損が出てしまった人というのは、つみたて投資枠+成長投資枠の併用で上限近く一括注文したグループ、それも含み損の金額が生活資金から見てかなりのインパクトを持つくらい生活資金・生活防衛資金を削って投資に回してしまったグループだったのではないでしょうか?
併用自体は悪くない考えだと思います。安全な額を月額積み立てにしておいて、余裕がある時は成長投資枠でスポット購入する。私もそのスタイルでやっています。(ちゃんと増えてますよ!)
ただ、生活に無理をかけてまでやると危険なのです。生活に余力がないほど投資の損の「まだ許せる額」は小さくなっていきますよね? そもそも投資信託は常に価格変動するものなので、損も益も常にある程度出ますが、「自分の経済状況上、許せる額」が小さいとすぐに「許せない域」に突入してしまうんですよね。
投資資金と生活資金を安全な率で分散しておくことは、自分の心を守るためには本当に大事です。
このあたりについては過去記事↓もご参考にどうぞ!
成長投資枠じゃなくつみたて投資枠だけど減ったが!? という人へ
いやそんなまとまったお金もないし一括なんてしてないよ、つみたて投資枠だよ! という人もいると思います。
でも減った。すごい動揺するくらい減っちゃった! なぜ?
「なぜ減った?」
は簡単で、私たちが常に価格変動する金融商品を買ったからであり、ちょうどその時に株価全体が下がったからです。
だから今この機会に自分に問いかけておきたいのは、
「なぜ動揺した?」
の方です。
わぁん減った!
オルカンは増えるはずなのに減った、しかもすごい減った!
どうしよう予定と違う、このまま減っていったらどうしよう?
いっそ売ってしまった方がいいの!?
すごい喋るカラスを設定してしまった……
オルカンは増えるはずなのに減った
常に増え続けるといういいイメージだけを持っていましたか?
でも、買う前にチャート見たよね! 直線グラフでもなめらか直線グラフでもなく、地震計のアレがゆっくり上がっていくような揺れ揺れ上がりだったのを全員、全員見ているはずなんですよ!
「上がり下がりを繰り返しながら概ね上がっていく」のであって「下がらない」のではありません。
問題は「下がり続けるかどうか」であり、下がることそれ自体は必ず起こります。
すごく減った。予定と違う
予定ってどんな感じだったでしょうか。「すごく」をどのくらい想定していましたか?
積み立て投資などを始める前には自分のリスク許容度を見積もっておくことが大事なのですが、ここをスキップしませんでしたか?
多そうな理由としては
「NISAは増えるって聞いたから」
「オルカンは一番増えるって見たから」
「よくわかんないけど預金にしておくよりはNISAに入れた方が絶対いいんでしょ?」
という理由で、考え切ることなく一足飛びに運用開始してしまったのかもしれません。
それぞれ、
「NISA(投資信託の積み立てなど)はなぜ増えるのか? どのくらい増えそうなのか?」
「数ある投資信託の中でオルカンがより増えそうなのはなぜなのか?」
などについては自分の頭で理解しておかないと、何かあった時に騙された感が先行してしまいます。
でもこれは買い物なので、何を買うかは絶対に自分の納得と最終決定によって買うべきです!
自分のリスク許容度の見積もりっていうのは、
「このくらい上げ下げする商品を自分はこのくらいの金額買うから、もしいわゆる暴落(リーマンショック的な感じで)が来たら最悪何パーセントくらい損を出す。それが実際には何万何千円くらいなのか?」
「自分はそこを耐えて毎月積み立てをしていけるか?」
というようなシミュレーションをすることです。
これはその人ごとの資産状況、月の生活費、育児や介護をしているかどうか、お家賃がどのくらいかかっているかなどによって違ってきますので、誰かのモデルをそのままいただきすることはリスクが高いです。
精確な見通しができないとしても「自分だったら」で必ず試算してみてほしいです。
特に、「5%下がる」と%で聞いた時にはスルーしていたものが、実額に直したものが「300円減る」のか「5,000円減る」のかは感触が全く違います。
あらかじめ、このくらいの桁は下げ側に揺れる可能性が高いぞ、と試算しておかないと、いざ実際の下げ幅を円単位で見た時にびっくりしちゃいますよね!
想定通りの幅なら「すごく減った」ではなく「予定範囲内の下げ」です。
このまま減っていったら? いっそ売った方がいいの?
インデックス投資商品がこのままずっと減っていくということは、その商品が連動している株価指数もずっと下がっていくということになります。
今回はオルカンの話をしてますので、資産配分比率を見ると85%くらいが米国株式です。ちょっと何でもいいので米国株の適当な指数を見てみましょう。
全期間で見ると大体上がっていくんですよね。
ところで2004年頭にNISAを始めたとしたら今日まで約9か月しか経過していません。チャートは期間の切り替えができますので、どんどん短い方に「年初来」「6か月」「1か月」とやってみてください。一つ一つの上がり下がりがはっきり見えるようになり、全体としての上がり傾向がどんどん見えにくくなりますね。
この短期間で慌てるのは、本来15年とか20年のスパンで上がればいいはずの商品に対して目先の半年の上げ下げと実額表示されてしまう損益評価額に動揺してしまうからです。
ましてこの同様のまま「損切りは大事」という言葉に飛びついてたくさんの人が狼狽売りをしてしまうと、その商品の価格はさらに下がっていってしまいます。
下がったらどうなると思いますか? 資金に余裕があり、かつ「待てば上がる」と知っている人がよりたくさん買い、あとで上がる可能性が高いんです。それってNISAなどの積み立てを継続する人なんですよね。
本来の目的を思い出せればかなり冷静に戻れます。
事前にちゃんと確認しましょう
結局、準備が甘いまま歩いていたから水が掛かって必要以上に驚いた、みたいな話に近付いてきます。
雨が降りますよ、私は水たまりに足を突っ込むかもね? でも最終的にはお天気になります。と分かっていたらまだ気構えのしようもありますよね。この短期間ならこのくらいの下げはあるって知ってたよ、と思えば知らないで出会うのとは全く違います。
また、そもそも雨に打たれること自体がツラい体調、という場合には最初から傘を差したりカッパを着るなどの初期装備を決められます。無理な一括注文で高値掴みのリスクを冒さない、毎月の積み立て額を高すぎる設定にせず耐久力を確保するなどですね。
自分のリスク許容度をはかっておくことは、行き先に合わせた天気予報をみて装備を選ぶのに似ています。
まとめ
こちら↓は2024年2月の実際の記録です。
(時々NISAのことを思い出すとつみたてアプリのスクショをインスタにアップしています)
「その間なんかすごい円安があったっぽいですね」
このコメントの放置感よ……。
でもどうして放っておけるかというと、上で書いたようなことを最初のうちに考えておいたので少々の下げ続きでもあまり慌てないで済むからなんです。
下の記事↓でも書きましたが、何しろ2022年は全体が-7.30%、11万円くらいマイナスを出したまま買い続け放置し続けてきたくらいです。どうせ後で増えるんだよ! と思えるレベルでしたので。
「オルカンでも上がらない」ではなく「どんな商品も下がることがある」なので、下がり幅が自分にとって耐えられるかどうかが大事です。
傍観や過信ではなく自信をもってゆるゆるやるには、あらかじめリスク許容度を確認しておくことが大事です。
慌ててしまったならそれはチャンスと捉え、
・自分が何を目的としているか
・どのくらいの変動に耐えて積み立てを続けられるか
・生活資金や生活防衛資金をきちんと確保できているか
を考え直す機会にしてみてはいかがでしょうか。
私は相変わらずぼんやり積み立て続けています!
複利ってかわいいよね。